産業用の防音シートや吸音シートは防音に効果はあるの?
音の正体は「空気の振動」ということを多くの人がご存知だと思います。
耳に聞こえてくるものはすべて、空気が振動しているのですね。
耳の中の鼓膜で振動をキャッチし、
いくつかの器官を通じて電気信号に変えて、脳で感じ取っています。
空気があれば音は伝わるという性質を持っているので、
振動するものは少なからず音を出します。
もちろん人間には可聴領域というものがあって、
すべてを聞き取れるわけではありません。
ゆっくりした振動が作る超低音は聞こえませんし、
コウモリの発するような高い超音波も聞く事が出来ません。
しかし聞こえないだけで何らかの影響は受けていると言われています。
さて、世の中には可聴領域内において様々な音が発せられています。
例えば声もそうですし、音楽もそうです。
ですが、それだけではなく
乗り物や工場、工事現場などからも音が出ています。
工場の近所に家があれば、ずっと同じ調子で音(騒音)を聞くことになります。
工場内で働いている人の場合は仕事ですから
耳栓などを付けて対策したりもしますが、
自宅にいてそれでは「たまったもんじゃない」ってことにも、なりかねません。
ですので、
なるべく音を外に漏らさないように工場(やその他の施設)全体での対策が必要です。
そこで、よく工事現場には
「防音シート」や「吸音シート」
が使われています。
もちろん工事の騒音を完璧には遮断できませんが、軽減することは出来ています。
「防音シート」や「吸音シート」を現場周辺に張り巡らすことで
「防音対策をしているといった意思表示」にもなっていますね。
さて、そういった「防音シート」や「吸音シート」が「工場(やその他の施設)」にも効果があるのか、ということですが、答えはイエスです。
やはり騒音を軽減するのに役立ちます。
うるさい騒音だと我慢が出来ませんが、
対策をして小さな騒音にすれば、気にならない人も多くなってくるはずです。
また、工場では振動も起こります。
振動が周りの他の物に伝わると、それらが振動し一斉に騒音を発してしまうこともあります。
ですから、そういった「防音シート」や「吸音シート」での対策だけでなく、
振動を抑制することも考えた方がいい場合もあります。
「防音シート」や「吸音シート」を張り巡らすだけでは、
騒音を軽減することはできても、抜本的な対策にはならないことも多いので、
本気で騒音削減効果を狙うならば、専門業者さんに防音工事を依頼することを
検討されるのがよいでしょう。